なぜ優秀な人は会社を辞めるのか【中小企業に起きがちな会社の理由】
管理職になると、次々人が辞めていく。実力をつけた人から、辞めていく。
なぜ優秀な人は、辞めていくのか?
「人が辞める」には理由があり、大きく2つに集約されます。
理由①:報酬と環境のバランスが保たれていない。
報酬とは、お金や待遇など、自分にとって有益なものです。
環境とは、責任や人間関係など、自分にとって有益にも損にもなりえるものです。
そもそも人は、なぜ働くのか?
多くの場合、生活のためにお金を稼ぐ、または自分のしたいことを叶えるために働きます。
共通して「お金」という軸は、重要です。もらえるお金が少ないと、「他のほうがいいのでは?」という価値基準が働きます。
また「お金<責任の重さ」の場合、「お金<対人関係のすとれる」である場合は、金額の大小関係なく、「他のほうがいいのでは?」と考えるようになります。
報酬と環境のバランスは人それぞれ異なりますが、それぞれに対応していく必要があります。
一つの会社のみに勤める時代は終わりつつあります。会社に安定はなく、自分以外の働き方が簡単に知れる時代です。
長く勤めてもらいたければ、給料・待遇などの小手先の対応に走らないほうがいいです。実施に何が必要かを、従業員個々の目線に合わせ、対応し続けることが必要です。
理由②:自分より上の役職(社長・役員・上司)の人に、人徳がない。
「なぜ、この人のために働いているの?」
そう思いながら働いている人が多いです。
自分の成果が認めてもらえず、努力が何も還元されます。すると次第に、上司への信用を失っていきます。
「あの人のために頑張るのは、ムダだ」
そう思うようになります。
組織の良し悪しは、マネージメント能力に大きく左右されます。
世間体を気にする経営者や上司は、搾取する傾向が強いと感じます。
社内のより、社外。部下より、上司。優秀を装うのが得意です。
- 他人を認めない
- 一緒にいて疲れる
- 気分に左右される
- 全体的に否定される
- 話をまともに聞かない …etc.
会社を辞める理由の多くが、「一緒に歩む未来が見えない」ことだと感じます。
「徳」を積み続けなければならない
人は「誰かのため」に働くとき、最大のパフォーマンスを発揮します。
- お客様のため
- 上司のため
- 部下のため
- 夫のため
- 妻のため
- 仲間のため …etc.
「誰かのため」に働くとき、その「誰か」はあなたにとって、どのような存在ですか?
少なくともその「誰か」は、あなたにとって大切な人であると思います。そして、あなたもその人から「大切な人」であると思われていると思います。
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人徳とは、その人に備わっている人柄の良さを表します。
人徳のある人の周りには人が集まり、周りの人を元気にするといったパワーを持ち合わせています。
「人柄の良さ」を手に入れるためには、常に謙虚でいることです。驕らず、他人の意見を聞き入れられる度量が必要です。
なぜ「優秀な人は会社を辞める」のか?
人徳のある社長や役員、上司ならば、会社を辞める可能性が極めて低くなります。理由は、一緒に歩んでいきたいと思えるためです。これは優秀である、優秀でない、問わずです。
ただ優秀な人は感度が高く、自分の市場価値を見極める力を持っています。「自分の力は他でも活かせる」ということを、よく知っています。
それにより、人徳のない社長や役員、上司の下で働くことを拒み、すぐに他を探します。会社をさっさと去ります。
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私利私欲に走らず、自分以外の誰かのために真剣になれる人は、本当に少ないです。
今ある結果は、決してあなたの実力でないです。
環境に支えられてこそ今があると理解できれば、謙虚な心で結果を受け止めることができます。
- お客様がいて、会社がある
- 会社があって、自分がいる
- 上司がいて、自分がいる
- 部下がいて、上司でいられる
- 妻がいて、自分がいる
- 夫がいて、自分がいる …etc.
今の環境に感謝すること、謙虚でいること、驕らないこと。
立場が上になればなるだけ、感謝の基準を下げ続けなければなりません。感謝の基準が下がれば、多くのことに感謝できるようになります。